第3回市民フォーラム「源氏物語と鴻臚館〜唐物ブランドが創った王朝文化」(福岡城・鴻臚館を活かした観光都市戦略事業実行委員会主催、NHK福岡放送局共催)が10月1日午後、福岡市役所大講堂で開かれました。
源氏物語には、青磁や香料など舶来品がふんだんに出てきますが、これらのほとんどは鴻臚館を通じて日本に入ってきました。源氏物語を通して、鴻臚館が日本文化に与えた役割を考えようという試みです。
メイン講師の河添房江・東京学芸大学教育学部教授は「光源氏が愛した唐物文化」と題して講演、随所に記された唐物を紹介しながら「光源氏にとって、唐物は魅力と権威と富の象徴だった」と当時の貴族社会について考察しました。
また皆川雅樹・産業能率大学経営学部准教授は「古代国際交流と鴻臚館」と題して講演、竹取物語を例に挙げて古代の交流の実態を生き生きと開設しました。
両講師に石井幸孝・福岡城市民の会理事長を交えたパネルトーク「唐物文化と鴻臚館の素晴らしさ」では、福岡市のセントラルパーク構想での保存活用についても貴重な意見を披露していただきました。